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Out of Time アウト・オブ・タイム

イギリス映画 (2020)

全体の構成がつかみにくい映画。それは、母サム、父ダニー、サムの母親シーラの3人の関係が、さっぱり分からないから。映画の冒頭、ダニーは、リヴァプール刑務所から出所して自由になる。刑期は、映画の中に2回出てくる「8年」という言葉から、8年だったらしい。しかし、何の刑で収監されたのかはよく分からない。また、ダニーは、ボクシングのジムの経営者らしく、8年間も刑務所にいたというのに、すんなりとボスに返り咲いている。そして、そのダニーとグローブなしで格闘し、勝ったらジムの経営権を寄こせ、負けたら大金をやる という男が現われるが、その時、最初、ダニーは戦いを禁じられていると断る。8年の刑はボクシングによる相手の殺傷らしい。ダニーは結局その勝負に勝つのだが、その後の展開は、理解を完全に越えている。それに、映画出演はこれが初めてのダニー役と、脚本家で、あとはショートや名前なしの端役にしか出ていないサム役の2人の演技過剰の不味さには辟易させられる〔サム役のKerry Williamsは、この映画の脚本も担当し、後半の展開の支離滅裂化に大いに “貢献” している〕。そこで、あらすじでは、11歳のコナーに焦点を当て、①4歳の頃からトランスジェンダーとして、女性になりたいと思ってきた彼(彼女)の本心を、出獄してきたダニーにどうやってサムが打ち明け、その結果、元ボクサーのダニーがどう否定的な反応を示すか、②コナーの学校では、生徒がどう反応し、校長が如何に前向きに対応したか、の2点を中心に紹介する。末期の癌患者の祖母シーラについては、かなり脱線気味なので、最初と最後の方でのみ簡単に触れる。

格闘技で相手を死なせて(?)しまい、8年間の刑務所生活を送ったダニーが家に戻って来る。入所した時には3歳だった息子コナーは11歳になっている。ダニーはボクシングのジムの所有権を収監中も保持しており、出所するや否やジムでの指導を開始する。ダニーは、コナーを 将来は自分のようにしたいと思い、無理矢理ジムに連れて行くが、ダニーの意気込みとは裏腹に、コナーは練習を嫌がり、ジムを逃げ出してしまう。このコナーには 友達が一人もいない。それには、ある理由があるのだが、コナーの母サムは、ダニーにそれを話す勇気がない。コナーが通う学校に 夫婦で呼び出されて校長から指摘されたのは、悪質な虐めっ子トミーと、コナーに同情する唯一の女生徒アニーの存在。ダニーは、トミー対策のためにもジムでコナーを強化しようとするが、コナーは再度逃げ出す。ダニーの執拗な方針に、サムはコナーの秘密を打ち明けることに決め、3人で外出した折に、コナーが4歳の時から変わり始め、今では、女性に変わりたいと強く希望するトランスジェンダーだと告白する。しかし、そのような状況を理解するような育ち方をしてこなかったダニーは、怒りを爆発させただけ。それに対し、サムも反論し喧嘩になる。コナーは、必死になって自分の悩みをダニーに訴えるが、心の狭いダニーは聞く耳を持たない。その頃、サムが10歳の時に性犯罪の犠牲者になった時、止めようともしなかったことで疎遠になっていたサムの母(コナーの祖母)シーラが、末期の肺癌のためコナーの住む家に引き取られる。そのため、コナーの家では口論がますます増えるが、“改心したシーラ” はコナーの最大の味方となってくれる。一方、クラスで唯一コナーに親切なアニーは、コナーの女装にも好意的で、虐めっ子トミーも、暴行の最中に自業自得で起きた事故をコナーに救われたことで改心する。問題は、コナーの父ダニーだけになった。学校では、校長が好意的かつ慎重にトランスジェンダーのコナーの “女生徒化” に取り組み、ある日、女性になったコナーをみんなで歓迎して受け入れることにする。直前まで同意していなかったダニーも、最後は、拍手の中、コナーと一緒に校舎に向かう。

コナー役は、フランキー・フレンド(Frankie Friend)。ツイッターには現在13歳と書かれていて、映画の製作は2018年3月とされている。だから、映画の中の設定の11歳は、恐らく実際の撮影時の年齢なのであろう。他の出演歴は一切ない。経費節約のためか演技経験のない俳優を多用しているため、フランキーの演技が一番自然で上手に思える。

あらすじ

コナーが紅茶を飲んでいると、ソニーのスマホ(Xpsria XZ)に固定電話からの着信がある(時間は17:50)。それは、刑務所にいる父ダニーからだった。「元気か?」。「うん。ママは あんまり」。「ママはどこだ?」。「50回目のお掃除」。「好きだからな」。「ヤバいほど興奮してる」。「パパも待てん」。「僕がガイドになって家じゅうを案内しようか?」。「ありがとよ。ママに替わってくれないか?」。コナーが「ママ」と呼ぶ(1枚目の写真)。母サムはすぐやって来ると、スピーカーホンに切り替え、「あら、あなた〔babe〕」と返事する。「ヘトヘトになった声だな〔sound shattered〕」。「2つの短い言葉〔例えば、my love〕から始めてもいいのよ」(2枚目の写真)。「家の様子が心配だったんだ。頼むよ、掃除なんかやめて、元気でいて欲しい。ピチピチして。やりたいからな…」。ここで、サムは、コナーを外に行かせる。コナーがいなくなった後は、スピーカーホンをやめ、帰ったらすぐにしたいセックスの話になる。それを、周りにいる囚人仲間が聞いて、ダニーを盛んに冷やかす。そのシーンが終わった後、サムの母親シーラに牛乳配達が2週間分の料金を請求し、断られる場面がある。彼女の家の冷蔵庫は空っぽ。それほど金銭的に破綻しているということか?〔この時点では、彼女がサムの母親だと分からない〕。そして、翌日。ダニーがリヴァプール刑務所から出所する(3枚目の写真)〔一番左端の白い掲示板の最上部に「HMP Liverpool」と書いてあるので、場所が判明した〕

サムとコナーは、ダニーを迎えに行こうと、車に乗り込む。出発しようとして、サムは 「忘れ物がある」と言うと、車を出て 洗剤とキッチンペーパーを持ってくる。「パパはきれいな車が好きなの」。サムが乗り込む時、コナーは 「ママは運転、僕が掃除」と言って、道具を受け取る(1枚目の写真)。そして、ようやく出発〔リヴァプールの周辺には、このような新興住宅地が山ほどあって、場所は特定できなかった。戸建てが並んでいる地区もあれば、2枚目の写真のように集合住宅の場所もある〕。サムの車は、写真中央の紺色のフィアット500。母子2人のささやかな暮らしにはぴったりの車だ。同じ頃、シーラは、鉄道の駅のプラットホームに行く。どこの駅かは分からない。彼女は、ベンチに座るとすぐにタバコを吸い始める〔後で、末期の肺癌だと、本人も自覚していることが分かる〕。しばらくすると、向かいのホームに電車が着き、1人の男が降りる。シーラは、それが娘の夫のダニーだと気付く。ダニーが見上げた電光掲示板に、「1番線 09:54 Liverpool 中央駅行き 遅れなし/3番線 10:24 Liverpool 中央駅行き 遅れなし」と表示されている。そして、”今” の時間は9時49分。刑務所はLiverpool 中央駅の北5キロ弱にあるので、ダニーは何らかの方法で中央駅まで行き、そこから電車に乗って妻子のいる団地の近くの駅まで行ったのであろう。それを偶然目撃したシーラも、自分の娘とそれほど離れていない場所に住んでいることになる〔5分後の電車でLiverpool 中央駅に向かう積り?〕。ダニーは階段を登って駅の入口に出るが、迎えの車はどこにもいない。壁にもたれて待っている場所が3回変わるので、かなりの時間待たされたことになる。ようやくサムの車が到着し、2人揃って車から降りると、ダニーを笑顔で迎える(3枚目の写真)。ダニーは2人を手招きし、抱き締める。

シーラは、反対側のホームから階段を登って出口まで来て、3人が車で去っていくところを見ている(1枚目の写真)〔電車には乗り遅れた〕。3人の間ではたわいもない話が交わされるが、コナーに関係する部分では、「新しい屋内プールがオープンしたトコだって話したっけ?」と訊く(2枚目の写真)。「まだだ」。「すごいヨ。一緒に行かなきゃ。それと、すぐ近くにオープンした新しい店のことは?」。「まだだ」。「メチャすごいんだ! 一緒に行かなきゃ」。ダニーが振り返って後部席のコナーを見た時、左手の人差し指の爪が黒いのに気付く。「その爪、どうしたんだ?」。「ドアで挟んじゃった」(3枚目の写真)〔実はネイルカラー〕

家の中の壁には、「ウェルカム・ホーム」というきらびやかな紙が貼ってある。しかし、玄関から入ったダニーはその紙を見ることなく、外に置いてあるオモチャが多すぎることで文句を言い、サムが、「あら探しはやめて〔Stop finding fault〕」と注意すると、「あれだけ物があったら、ネズミも振り回せないほど狭いんじゃないか」と苦言。玄関をくぐるなりのこの言葉は、嫌な性格を意味する。サムが頑張ってきれいにした家のことを褒めもしない。そこに、コナーが 「僕の部屋を見に来て」と、何もかも捨ててきれいにした部屋を見せる。すると、また文句。壁に貼ってあった「リトル・ミックス(Little Mix)」〔イギリスのスーパーガールズ・グループ〕のポスターを見て、「こんなの部屋に貼っちゃいかん! お前が女性を楽しませたいなら、見苦しくない部屋にしないとな」と批判。サム:「その子は、まだ11よ」。すると、コナーが持っていた縫いぐるみを取り上げ、「これは何だ?」と叱る。「やめてよ、パパ」。「お前は2歳か?」。「ママ、話してよ」。「それは、あなたが服役する前に、この子にあげたのよ」〔父の想い出として大事にしている〕。その言葉にも、この “バカ” は反応せず、ぬいぐるみを投げ捨て、「こいつを、トレーニングに連れて行く」とサムに言い、コナーに向かっては、「俺と一緒の時間が必要だ」と宣言する(1枚目の写真)。ダニーが出て行った後、サムは、「大丈夫?」と慰め、コナーが隠しておいた除光液のビンを取り出すと、「ちゃんと隠しておくのよ」と注意する。コナーは、人差し指の黒のマニキュアを落とす。その後のダニーは、サムが何と言って鼓舞しようとしても元気がない。原因は、「誰かがやって来て肩をポンと叩いて、再び独房に逆戻りさせられるんじゃないか」という恐怖心。コナーには〔観客にも〕、理解し難い発想だ(3枚目の写真)。その後すぐ、狭い家に、ジムの関係者とサムの仕事〔ヘアサロン〕の関係者20名ほどが集まった飲み会が開かれる。ただ、それが、当日なのか、翌日なのかも分からないし、下手な芝居の連続で〔どうして監督はテーマを分散させるのだろう?〕、観るに堪えない。

そして、恐らくパーティの翌日、コナーは、ジムに連れて行かれる。サムには、「心配しないで」と慰めることしかできない(1枚目の写真)。それでも、コナーは、「どうしても?」と不安そうだ。ジムで、コナーは、シャツ1枚にされ、両手にグローブをはめさせられる(2枚目の写真)。相手になったのは熟練したボクサー。コナーには触れないよう十分配慮するが、コナーは恐ろしくてたまらない(3枚目の写真)。ダニーに何と言われようと、グローブで顔を覆って隅に逃げる。「そりゃ、何だ? お前は、赤ん坊か?」。そう言って、相手のボクサーとの模範戦を見せるが、コナーは全く興味がない。そこにいること自体、嫌でたまらない。次の場面では、シーラが1週間分の最後の薬を飲む〔7つの小さなポリ箱の表面に、SMTWTFS(日月火水木金土)と印字されている〕。これで、シーラの持っている抗癌剤はなくなった。そこで、バスに乗り、行きつけの病院に向かう。

ダニーは、コナーを学校の駐車場まで連れて行き、一緒に校舎に向かう。「お前の友だちに会う準備ができていない」。「何てことないよ」。「バカ言うな。死ぬほど興奮〔all dead exciting〕してるんだぞ」(1枚目の写真)〔そもそも、なぜ同行したのだろう。コナーは通い慣れた学校に行くだけで、刑務所から戻ったからといって、ダニーが顔を出す必要はない〕。駐車場と校舎の間の一般道に立っている交通整理のおばさんは、ダニーがコナーの父だと知ると大興奮。「やっと本物の男性と出会えて良かったわ。最近の子は変ですもの。女の子は男の子になりたがるし、男の子は女の子になりたがる。世の中狂ってるわ」と話しかけ、その間、コナーは気まずい思いでうつむいている。おばさんに胸を触られたダニーは、さすがに気持ちが悪くなり、早々に別れる。教室の入口まで来た時、コナーは、「あれって、いったい何だったの?」と訊く(2枚目の写真)。「さっぱり分らんな」。ここで2人はハグする。そして、携帯品置き場に入ったところで、虐めっ子がニヤニヤしながら寄ってくる。そして、怖そうなダニーの存在に気付くと、無理に笑顔を作る。そして、ダニーが去ると 本性を現わし、「父ちゃんに連れて来てもらったのか? このクイルト〔quilt:自覚のない同性愛者〕。いつになったら、アホなイェーツィ〔Yatesy:頭のおかしい奴、という意味だが、コナーの家族名Yatesをもじっている〕をやめるんだ?」と言うと(3枚目の写真)、コナーのバッグを教室の外に蹴り出す。次のシーンでは、病院に行ったシーラが、担当医から、癌が信じられないほどの速度で拡がっていると言われ、処方箋ももらわず、絶望して病院を出て行く。

帰宅したコナーは、サムに、「だけど、なぜ、(ジムに)行かなくちゃいけないの?」と訊く(1枚目の写真)。「それはね、パパは、助けになると思ってるからよ」。「顔を殴られても?」。「パパは、そんなことさせないわ」。「僕の相手見た?」(2枚目の写真)「まるで、家みたいにデカいんだよ」。「そんな悪い言葉、ダメじゃないの!」(3枚目の写真)。「パパは、バレエはしないかな?」。「話してみるわ。約束する。もうちょっと時間をちょうだい」。「なぜ、パパはああなったの? 詳しい話、何も教えてくれない」。「何回も話したじゃないの。パパは格闘家だから、誰かがケガしたら、それで一巻の終わりなの」。

コナーが 公園の遊園地にいると(1枚目の写真)、女生徒3人が通りかかり、そのうちの1人が、コナーを見て、横の子に 「あの子がそうよ。前に話したでしょ」と囁き、笑い声が起きる(2枚目の写真)。それをダニーが 離れた場所から見ている〔なぜ、ダニーがそこにいるのかは分からない〕。最後に3人から漏れた言葉が、「変人〔Freak〕」。決して好意的なものではない。恐らく、ダニーにも聞こえたに違いない。夜、家で。ダニーは、考え込むように座っている。そして、サムに、「コナーのことが頭から離れない。11歳なんだぞ」(3枚目の写真)「友だちが一人もおらん」と言う。サムは、遂に打ち明けようと、「あなたに話しておきたいことがあるの。すごく重要なことよ」と言い出すが、ダニーは、「俺がここにいなかったから。みんな俺のせいだ」と、サムの話を聞かずに、変な方向に話を持って行く。サムも、「あなたのせいじゃない」と受けざるをえなくなり、打ち明けられなくなる。そこで、トーンを下げ、「あの子は、黙りこくって、付き合い下手なの」と誤魔化す。

話は完全に変な方に発展し、ダニーは、「もっと長くあの子と時間を過ごそう〔つまり、ジムの時間が長くなる〕。大きな家を買おう。あの子の同級生を招待するんだ。家族もみんなだ。友だちができるに違いない」と言う。サムは、「素敵な考えね」と同意。それを部屋の外で隠れて聞いていたコナーは、絶望して天井を見上げる(1枚目の写真)。夜がふけてから、コナーとサムは、裏庭にあるブランコに乗って話し合う。「僕って、変人なんだよね?」。「どこか違うからといって… 異常なわけじゃないわ」。「だけど、なぜ僕に起きちゃったの?」。「それが分かってたらね〔I wish I knew〕。ママに分かってるのは、あなたの見た目と気持ちが一致しないこと。あなたは頑張って来た。ママは味方よ。あなたの、これからの一歩一歩すべてで」。「みんなが、僕のこと変だと思ってるんだよ!」(2枚目の写真)「自分でも、そう思ってる」。サム:「あなた、死にかけてる?」。「ううん」。「病気?」。「ううん」。「じゃあ、何とかなるわ。いっぺんには無理。でも、きっとできる。最大のハードルは…」。「パパだ。ママは、打ち明けるのが怖いんだ。でしょ?」。「怖いんじゃないの。ものすごく恐ろしいの」(3枚目の写真)。

ダニーがジムでサンドバッグを叩いていると、そこに旧知の悪玉が現われる。「お前が戻ったと聞いた。昔なじみのファンの前で戦わんか? 稼げるぞ」。「興味ない」。「ホモにでもなったのか? 禁固が長いと、起きるそうだな」。「バカ言うんじゃない。闘いは禁じられてる」。「オフレコでやれば、誰にも分らんさ」。「消えてくれ」。「分かっとらんようだな。俺がここに来たのは、一つ提案があるからだ。俺が勝ったら ジムを頂く」(1枚目の写真)。「俺が勝ったら、どうなる?」(2枚目の写真)。「200Kだ」〔Kは1000のこと。20万ポンド≒2800万円〕。「ジムにそんな価値はない」。「価値があると思うから払うと言ってるんだ」。「売りもんじゃない」。「分かってる。だから勝って奪い取るんだ」。そう言って、男は出て行く。

コナーが、虐めっ子の動静を窺いながら(1枚目の写真)、片隅でひっそりとランチ〔給食ではなく、持参のランチボックス〕を食べていると、一人の少女が近寄ってきて、「クッキー欲しくない? 昨夜、自分で作ったの」と言いながら、隣に座る。「あんたが、あいつを嫌いなことは知ってる」と言った後で、虐めっ子が仲間とじゃれている(3枚目の写真)のを見た上で、「心配するのなんかやめなさいよ。あいつが来たら、発作で 英語を話せなくなったフリでもしたらいいじゃない。私、あんたの家族じゃないし、友だちでもなかったし、ホントに下手なアドバイスしかできないけど、辛いのはよく分かるの。そんなでよければ友だちになるわ」。コナーは、承諾のサインに、少女の作ったクッキーを食べる。

ダニーとサムは、校長室に呼ばれて話を聞いている。校長が指摘したのは、2つ。①コナーは、“心ここにあらず” のように、落ち着きがないこと、②トミー・スミスという虐めっ子の存在。ダニーは、前者に対し、自分が戻ってきたから、数週間で良くなるだろうと言い、後者に対しては、トミーの父親と話してみると言う。校長は、トミーの問題に対しては、学校の方が適切に対処できると言い、直接行動を制止する。さらに、「コナー君は、アニー・ラーキンという女生徒としか話さないようです」とも話し、それに対してはサムが、「お茶に呼んだらどうかしら」とダニーに提案(1枚目の写真)。ダニーも校長も賛成する。これで話は終わりで、校長は、トミーの母親が次の面会人として外で待っていると教える。次に映るトミーの母親は、“この子にして、この母あり” といった感じの、生意気で下品な女性。ダニーとサムが部屋から出てくると、いきなり、「こんなに待たされて、うんざり。こんなトコにで 何もせず15分も立ってたのよ。誰かが謝るのが筋だと思わない? でも、誰もしない。礼儀をわきまえた人なんていないから。不愉快よ」と、まくしたてる。それを聞いたダニーは、「口から何か出てますよ」と言った後で(2枚目の写真)、「あんたの尻〔arsehole、ヤな女の意味〕が」と嘲るように言う。アバズレも負けていない。「おおこわ。学校に、こんな犯罪者がいるなんて。殺されたりしないようにしないと」。

コナーのジムでの2回目にして最後の場面。ダニーは、「かかってこい。俺を殴れ」と言うが(1枚目の写真)、コナーは、「でも、どうして?」と訊く。「俺が、トミー・スミスだと思え」。コナーがダニーのパンチミットを殴ると、「女の子だって、そんな殴り方はせんぞ。集中しろ!」と叱られる(2枚目の写真)。コナーは、ボクシングなんか大嫌いなので、頭に来て、リングから出て行ってしまう。

フロッドシャム・ヒル〔リバプールの中心街の南東約20キロ〕からマージー川の屈曲点を見下ろす丘の端に一家3人が集まっている。コナーがサムに “いいよ” という意味で頷き(1枚目の写真)、サムは1通の封筒を取り出してダニーに差し出す(2枚目の写真)。封筒の中の紙を見たダニーは、「精神科医の報告書?」と驚く。そして、ざっと目を通すと、「これは一体何だ?」と訊く。「すぐに話そうと思ったんだけど、あなたいなかったでしょ、だから困ってしまったの」。「これは、俺の息子のことだな?」。「いいこと、ダニー、これは簡単には理解できないことなの」。「理解だ? こいつは11だぞ」(3枚目の写真)「俺に理解できんのに、なんで こいつにできる? こいつ、頭がこんがらがってるんだ」。ここで、コナーが、「僕はゲイじゃない!」と口を挟む。すると、ダニーは、「いっそ、その方がマシだ!」とコナーの意志を二重に否定する。あまりの言葉に、コナーはその場から逃げ出す。

「俺の息子は、8年間お前さんと一緒にいて、今、女になりたいと言い出したのか?」。「あの子は、自分らしくなろうと決めたのよ」。「俺は、男として生まれた。お前さんは女として生まれた。それが人生だ。受け入れろ!」。「白と黒だけじゃないのよ!」。「俺はそうだ!」。「あなたはね!」。「どのくらい前からだ?」。「今となっては、どうだっていいわ」。「いつからだ!!」(1枚目の写真)。「4歳の時よ」〔コナーは11歳なので、7年前からになる。ダニーが刑務所に入って1年後〕。「4だと?! それを、今になって話すのか?!! 俺のいないところに、勝手に決めやがって!! 俺の息子に、女になっていいと言ったんだな?!! だから、あいつも、その気でいる!」。「これはね、あなたやあたしの問題じゃない! あの子が、ありのままの姿で、鏡の前に立って、心地良いと感じるかどうかの問題なの!」(2枚目の写真)。木の上に逃げたコナーは、「言い争いはやめてよ!」と口を挟む(3枚目の写真)。「パパ、僕はね、生まれ育ったこの体に馴染もうと頑張ったけど、もうガマンできない。僕は、どんな人間になりたいか、はっきり分かったんだ!」。しかし、心が狭くて人生経験の狭いダニーは、「俺には手に負えん!」と拒否する。コナーは、「パパ! 1日中ドレスを着て、どう感じるか試したら? 気持ち悪くなって、破り捨てたくなるでしょ!」と、自分が男の子でいることの強い違和感をドレスに例えて説明するが、ダニーは何も言わずに立ち去る。

コナーの唯一の理解者アニー・ラーキンが、お茶に招かれる(1枚目の写真)〔彼女が見ているのかは分からない〕。サムが、「よく来てくれたわね」と言うと〔タイミングが変。ドアを開けた時に、口にすべき言葉〕、アニーは、「声をかけていただいてありがとう」とお礼。「あたしがしないとね。コナーにはとても無理だから」。それを聞いたアニーが、コナーに、「恥ずかしがり屋は、悪いことじゃないわ」と言うと、コナーは、「恥ずかしがり屋じゃない!」と、怒って席を立ち、自分の部屋に行ってしまう。アニーが後を追って行くと、コナーはぬいぐるみのクマを持ってベッドに座っている。コナーの顔に涙は見えないが、泣いているという設定なのだろう… アニーは、「私、いつも泣いてる。だけど、こんな風に顔が押しつぶされちゃうから、好きじゃないの」と言って、顔をしかめてみせる。コナーが、「だけど、僕は変人だよ」と言うと、アニーは、「悪い子より、変人の方がいいわ」と答える。それを聞いたコナーは、少し考え、「後ろ向いてて」と頼む(2枚目の写真)。コナーは、急いで赤いドレスを着ると、「こっち向いて」と言う。アニーの返事は、意外なほど前向きで、「すごい、コナー、私よりピンクが似合うのね」と褒めてくれる〔少し、でき過ぎのような気も〕。この言葉に喜んだコナーは、「コニー〔コナーの女子名〕と呼んで」と言って笑顔になる(3枚目の写真)。そのあと、シーラの家では、彼女が気絶し、それに気付いた牛乳配達が救急車を呼び、その一報が、深夜サムのスマホに入る。そして、翌日か数日後、車椅子に乗ったシーラがサムの家に連れて来られる。

その頃、学校の教室では、虐めっ子のトミーが丸めた紙をコナーにぶつけ、「この変態野郎」とあざ笑う(1枚目の写真)。無視されたので、「お前、ゲイか?」と訊き、また無視されると、「お前の父ちゃんは、ここじゃ助けてくれないぞ」と言い、隣の席に女の子に、「奴がゲイかどうか確かめるため、俺とイェーツィで一発勝負しないとな」と声をかける。それが教師の耳に入り、「トミー・スミス、聞こえたわよ! 今すぐ、校長室に行きなさい!」と命令される。慣れっこになったトミーは、席を立つと(2枚目の写真)教室を出て行く。その頃、校長は、コナーの母親からの電話に応対していた。「この問題を扱うには最大限の配慮ときめ細かな対応が要求されます。わが校では、トランジショニング〔トランスジェンダーが身体的な性転換を行う過程〕を扱った経験がありません」(3枚目の写真)「生徒達のために可能な最善のアプローチを実現するため、専門家と相談しないといけません。彼自身〔himself〕とも」。ここでサムが何か言い、「おっしゃる通りでした、彼女自身〔herself〕ですね」。理想的とも言える対応だ。ただ、問題は、ドアが開けっ放しで、トミーがその話を聞いてしまったこと。トミーが注意を受けたので、あのバカな母親がまた来ている。そこで、トミーは、「トランジショニングって、どういう意味?」と言い、聞いたこと全てを母親に話す。トミー以上に悪質な母親は、この情報に大喜び。さっそくダニーのスマホにチャットを送る。「今、あんたの息子/娘が大変だってニュース聞いちゃった。ハハ」〔なぜ、チャットの送信先が分かったのだろう〕。ダニーにとっては、大嫌いなシーラが家に来て自分の部屋を占領するなど、踏んだり蹴ったりだ。

コナーが帰宅する前、家では母サムと祖母シーラとの話し合いがもたれる。しかし、その会話は、はっきり言って支離滅裂。①シーラが、子供だったサムの面倒を一切見なかったことは事実らしい。②そこに、「彼」なる人物が登場するが、これが誰なのかさっぱり分からない。そして、「彼」は、10歳のサムに性的な悪戯をしたらしい。③その後 夫になったダニーが、それに関係していたのかが全く分からない。というのは、「あたしは10歳だったのよ!」の次の次の台詞が、「あたしは、『彼』のせいで、8年もダニーを失ったのよ!」。サムの年齢はどうみても30くらいなので、コナーは20代前半の時の子供。従って、ダニーとの結婚もその頃。サムが10歳の時のことと、ダニーがその10年以上後に刑務所に入ったことと、どういう関係があるのだろう? このように、脚本は、いい加減で無責任、いわば “ちゃらんぽらん” 状態。この腹立たしいシーンの後、コナーがやってきて、初めて祖母と会う。そして、サムが、「お祖母ちゃんは、しばらく一緒に暮らすのよ」と話すと、「お祖母ちゃん?」と、びっくりする(2枚目の写真)。そして、シーラが、「おいで」と声をかけると、すぐ近くに寄って行く(3)枚目の写真)。シーラはコナーを抱きしめる。

ダニーは帰宅するなり、「まさか、こうなるとはな」と大きな声で言う〔フロッドシャム・ヒルの時の二番煎じで発展性がまるでない〕。サムは、「声が大きいわ。コナーがいるのよ」と注意する。「あいつは、このせいで除け者にされてるんだろ? 虐められ、笑われてる」。サムは、「ベッドに行ったら? 酔ってるのね。明日の朝、話しましょ」と言うが、ダニーの口調はますます激しくなる〔演技過剰。ワンパターン〕。「あのガキは、頭が混乱してごちゃごちゃなんだ! どれもこれも気に食わん!」。「あたしが心配しなかったとでも言うの?! だけど、このままの状態が続けば、どうしようもなくなるのよ!」。「俺の息子は、女になりたがってる。その『彼女』は、俺のウチに住んでるんだ!」。コナーは、そのひどい言葉を、階段の脇で聞いている(1枚目の写真)。そして、ダメ押し。「俺が、そんな『彼女』が嫌いだとしたら、どうする?」。この言葉で、コナーは聞くのをやめ、2階に駆け上がる。そして、部屋に入ると、絶望して天を仰ぐ(2枚目の写真)。「あの子の『心』は、好きでしょ? 外見がどうであろうと」。コナーは、鏡の前で顔を覆う。「だが、顔も好きなんだ」。その時、2階で大きな音がする。何事かと2人が駆け付けると、コナーがナイフを持っている〔自傷行為には至っていない〕。それを見たダニーは、コナーを抱き締めるが、それで考えが変わったわけではない。夜になり、ダニーが、ソファで寝ていると〔シーラが来たので、寝室から追い出された〕、シーラがやって来る。その際、ダニーが岳母シーラに浴びせかけた罵詈雑言の中に、「自分の娘が性的なイタズラをされても何もしなかった」という言葉があるので、これが、「あたしは10歳だったのよ!」に対応するのであろう。

教室では、コナーがトランスジェンダーということを、トミーが女の子たちにコソコソ触れ回っている。校長からの通達があった教師は、いつも以上に敏感で、「トミー・スミス、何がそんなにおかしいのか分からないけど、やめないと、君を含めたクラス全員を居残りさせるわよ」と警告する。コナーは、手を上げて、「先生、トイレに行っていいですか?」と訊く(1枚目の写真)。「ええ。急いでね」。そこで、トミーが、「どっちのトイレだ? 男用? 女用?」と言ったので、教師が、「トミー!」と叱る。コナーが裏庭のブランコで遊んでいると、トミーが煉瓦塀をよじ登って座り、コナーに向かって、ポケットに入れてきた石を投げつける。コナーは、ブランコをやめる。トミーは煉瓦塀の上で立ち上がり、門柱に手をかけて安定させると、さらに石を投げる(2枚目の写真)。「お前、ドレスが着たいんだろ?」。トミーは 自分の平衡感覚を過信して手を放し、塀の上に立つと 3つ目の石を投げ、4つ目を投げようとしてバランスを崩し、そのまま地面に落ちて気を失う。駆け寄ったコナーは、これまでの恨みを込めて足で踏みつけてやろうと思うが(3枚目の写真)、考え直して、トミーの家まで走って行き、ドアを何度もノックする。例のアホな母親は、「何の用だい?」とバカにしたように尋ねるが、「急いで、トミーが!」と言うので、コナーに付いて走って行き、芝生の上に倒れている息子を発見する〔トミーの母親はコナーに感謝し、これ以後、2人ともコナーの支持者になるが、少し安易過ぎるような気も…〕

いよいよ、変な風来坊とダニーとの格闘技決戦の日。どうして知ったのか、コナーは、会場に忍び込んで、開戦間際の父ダニーに声を掛ける。ダニーは、暴力シーンを見せたくないので、関係者に頼んで、息子を会場の外に連れ出す。闘いが始まるが、それはボクシングではなく、従ってグローブもつけず、足蹴りもOKのいう 体と体のぶつけ合い。真剣勝負だ。一方、外に出されたコナーには、試合が終わるまで監視役が一人付く。しかし、監視役のスマホに電話が入り、彼が会話に集中している隙に、コナーは再び場内に忍び込む。勝負は、ダニーが一方的に攻められ、負ける寸前だった。コナーは、「パパならやれる!」と声援を送り(1枚目の写真)、その言葉に励まされたダニーは(2枚目の写真)、奮起して相手を足技で圧倒し、勝利をもぎ取る。ダニーは、感謝を込めてコナーをリング上に呼び、抱き締めると、「一体どうした、その顔」と言い、指で顎を触る(3枚目の写真)〔意味不明〕

この先も、全くの意味不明の長いシーン。ダニーは、「お祝いしなくちゃ」と言い、不動産屋に入っていく。そして、大きな屋外空間付きの家を探していると話す。不動産屋は、前に出てきたフロッドシャムにある 寝室5部屋の素敵な家がお勧めだと言い、ちょうど所有者が不在なので お連れしようと言う。そして、預かっている家の鍵を取ると、会社の車で現地に向かう。ここまでは、理解できる〔ただ、なぜ、寝室が5つも要るのだろう?〕。しかし、車の中で、ダニーが、今は購入資金がなく、資金が得られる可能性は僅かだと話す〔対戦相手から20万ポンドもらったのではないのか?〕。話はさらに混迷する。ダニーは、自分が刑務所から出てきたばかりだと言い、罪は殺人だったと話す。不動産屋は、こんな恐ろしい話を聞いても、売ろうとしている家まで行く。すると、何と、そこの広い屋外空間には10名以上のダニーの友人がいて〔?????〕、既にパーティが始っている。車から降りたダニーは、「完勝だったな! よくやった!」と言って迎えられる。そこには、サムとシーラまでやってくる。話の筋が全く通らない。脚本は、完全に崩壊し、見ているのもバカらしくなる。コナーさえいなければ、0点を付けてゴミ箱に捨てる映画だ。その後、ダニーとサムの間で、第3ラウンドの口論が起きる。主なポイントは、ダニーが、禁じられているにも関わらず、戦ったことと、それをコナーに見せたこと。口論はあらぬ方に発展していき、それを端で聞いていたコナーは、ほとほと嫌になり(1枚目の写真)、2階に行き、窓から飛び降りようとする(2枚目の写真)。それを真っ先に見つけたシーラは、娘のサムを大声で呼び、サムは夫ダニーを救援に行かせる。2階に行ったダニーは、「お願いだ、やめてくれ。お前は 俺の最も大切な存在だ」と頼む(3枚目の写真)。コナーは、「パパは、絶対変わらない!」と正直なところを述べる。「やってみる。ホントだ。やるよ。だから、お願いだ。こっちに来てくれ。頼む。頑張るから」。この言葉に、コナーは飛び降りるのをやめる。降りて来たコナーは、ダニーに抱きしめられる〔ナイフで自傷寸前の時と全く同じ/二番煎じ〕

自宅に戻ったコナーは、自分で口紅を塗ってみて、出来具合を鏡で見てみる(1枚目の写真)。しかし、どうも気に入らない。そこで化粧道具を投げ捨ててベッドにうずくまる。そこにシーラが入ってきたので、コナーは慌てて手で口紅を拭い取る。シーラは、コナーの頬をつかんで自分の方を向かせると、ウエットティシュで唇をきれいにする。そして、改めて口紅を手に取ると、「開けて」と口を開かせ、手慣れた調子で口紅を塗る(2枚目の写真)。終わると、口をパクパクし、コナーにも同じようにさせる。そして、「きれいよ」と褒め、その言葉に、コナーもニッコリする。

その後、サムとシーラが手伝って、服を着せる。ダニーを呼び、コナーに、「さあ、出てらっしゃい」と言う。コナーが現われた瞬間、ダニーはスマホを操作していて、コナーを見ようとしない〔彼の不寛容さがモロに出ている〕。コナーは、「このトップスが、このスカートと合うかどうか、よく分かんない」と言うと、ダニーはようやく顔を上げる。シーラは、真っ先に、「からかってるの? 完璧に合ってるわよ。何てきれいなの」と褒める。ダニーは、ことここに至っても、「彼は、ホントに この格好で行くのか?」と訊く(1枚目の写真)〔ここまで来て、この日がコナーの女の子としての初登校日だと分かる〕。「パパ、お願い。『彼女』と言って」。ダニーは、「悪いが、俺には無理だ」と言って、部屋から出て行く〔これまで、2回も謝り、抱擁してきたのに、こんな言葉はあり得ない〕。しかし、シーラが、「私としては、何があろうと絶対にやるべきよ」と言うと、サムも、「やりましょ」と賛成し、コナーも笑顔になる(2枚目の写真)。

3人は、学校の前の横断歩道の手前まで来る。一番手前にはアニーとその母親が待ち、校舎までの通路や、校舎の前にも生徒、父兄、教師が並んで待っている(1枚目の写真)〔小さな学校〕。それを見たコナーは、思わず、「ヤバい〔Holy shit〕!」と、良くない言葉で驚く。サムは、「こんな場合だから、何て言っても構わないわ」と、悪い言葉も許容する。「無理よ、ママ」。「できるわ。あなたの新しい人生の最初の日なのよ」。シーラは、化粧の時のように頬をつかむと、「毅然となさい。自信を持つのよ、可愛い子」と励ます(2枚目の写真)。そこに遅まきながら、改心したダニーが駆け付ける〔蛇足〕。そして、コナーはダニーに手を引かれて横断歩道を渡り、待っていた人々が拍手でコナーを迎える(3枚目の写真)。この学校の手厚い配慮は、実に立派だと感心させられる。

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